中国の故事からの記事。こういうストーリーがあると、通信は書きやすい。
時事ネタからこういう話を出してもいいし、
他の学校や学年、今まで経験してきた中から例として出すのもよいと思う。
ただ、自分の学級で悪いことが起きて、それをネタにするのはやめたほうがいいだろう。
関係者は追い打ちをかけられたような気分になるし、保護者もいい顔をしない。
「啓蒙・啓発」が学級通信の価値の一端なので、いい形で紹介しよう。
ある中国の故事から・・・天知る地知る我知る人知る
あなたの心はいつもあなたを見ている
中国の故事にこんな話がある。
学者である楊震に、役人として推薦された王密が、こっそり賄賂を渡そうとしてこういった。
「暗くて誰にも知られませんよ。」しかし楊震は、
後漢書 楊震列伝より
「天が知り、地が知り、私が知り、あなたが知っている。
誰も知らないなど、どうしたら言えるのだ。」
と言ってその話を断った。
楊震の言ったセリフから、「天知る地知る我知る人知る」と言われる故事だ。
誰にもばれないと思うような状況でも、天地→神様は見ているし、
何より「私」や「あなた」も見ている。
自分が思うこの話のポイントは、「私」が見ていることなんじゃないかと考える。
確かに「あなた(相手)」が知っていることで、
自分が話さなくても悪事がばらされてしまう可能性がある。
しかしそこではなく、「悪事を働いた」ことを、自分自身が知っている。
その罪の意識は、ずっと頭から離れることはないだろうし、
一度やってしまうと2回目はさらに抵抗がなくなってしまう。
そうなってしまった自分を、誇ることはできるだろうか。
自信をもって、「私はそんなことをする人間ではない」と言い切れるだろうか。
ときには間違いをしてしまうのが人間ではあるけど、
自分の心はいつだってあなたのことを見ているし、自分には嘘がつけない。
他の誰でもない、自分に嘘をつかない人でありたいなぁと、思っている。
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