異動した先の2年生担任をしたときの記事(2011年)。その前年まで駅伝部顧問をしていたので、感慨深くて書いた内容。
前から少しずつ話をしていたが、豊川工業高校駅伝部顧問、渡辺正昭先生の講演が土曜日にあった。紹介でも言われていたとおり、10回以上連続で全国大会出場に導いた、駅伝の世界ではとても有名な先生だ。実は去年の冬に名古屋で行われた渡辺先生の講演会にも出席しており、そこでも「なるほどなぁ」と納得をさせてもらった。
全国大会へ行くくらいだから、とても厳しい練習をしているのか…と思っていたが、実際はそれだけではない。渡辺先生は「心」のあり方に重みをおいて指導をされている、という話を名古屋では聞かせてもらった。
生活記録にも書いてくれた子がいるが、この2つはやはり大事だといっていた。
できるまでやる
「自立」…自分のことは自分でやる
足は速く、駅伝部員としては優秀でも、それ以外のことが適当だったり、きちんとできなかったりする生徒は選手として使わないとも言っていた。
というより、豊川工業ではレギュラー(9区間を走るので、レギュラーは9人…当然部員は50~60人いる)を生徒自身が決めるらしい(最近は…と話していた)。
生徒の話の中で、「Aはしっかり生活できている。選手としても信頼できる。」「Bは足は速いが、宿題をぜんぜんやってこない。選手にはふさわしくないと思う。」と、生徒が話し合い、ベストメンバーを決めた。
もちろん、その案で見事に全国大会へ出場していったそうだ。できるまで努力をやりきり、自分のことは自分で決めることができる選手たちがいるからこそ、こんな神業ができるのだろう。
当然、その影には渡辺先生が必ずいた。
結局は、ちょっとしたことの積み重ねなのだ。
自分が動けばできること、面倒くさいこと、辛いこと、他人に気を遣うこと…そのときにパッと動く意志があればいい。
「嫌だなぁ」と言って動かない人は、結局最後まで動かないし、動けない。ちょっと自分を変えられる人が、本当の強さをもてるようになる。ぜひ、迷わず行動してみてほしい。
通信の内容はここまで。この話に関すること1つと自分に関すること1つ
・渡辺に関して印象に残っている話。
駅伝でイマイチ勝てない年があり、渡辺先生は師匠ともいえるような人にそのことを相談したとのことだった。(昔の話なので食い違っているかもしれない)
「最近勝てないんですよね。その原因が何かがわからないんです。」
「君のそのカバンは口が開いているけど、いつもそうなっているのかい?」
「え、楽だからこうしているだけですけど、何か?」
「原因はそれだよ。」
みたいな会話があったそうだ。
つまり、楽だからといってだらしなくしてしまっている状態が、駅伝部にも表れていた。
ちょっとした気のゆるみ、「まあいいか」という考え方が、全国レベルで戦う者にとっては
紙一重で負ける原因になっていた、ということだった。
そのことに気づいてからは、また勝てるようになったとか。
・この年のこと
2011年は、まさに自分にとって地獄の年だった。
担任するときは毎日通信を書く、という目標をキレイに打ち砕いた年でもある。
詳細は日記に。
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