一度の傾きが大きな変化を生む

前号と同じ2年生の中間テスト直後の通信(2011年)。日々の積み重ねが大事だよと伝えたくて書いた内容。

    

最近ちょっと不振もあったらしいが、イチロー選手の活躍は相変わらずだ。アメリカでは異端として見られている部分もある(野球には詳しくないですが、一発をガツンと狙うのが野球で、ヒットをかせぐのはあまり印象がよくない、とのこと)らしいが、それでも大きな記録に並ぶほどの活躍だ。努力の天才・イチローは、こんなことを言っている。

小さいことを積み重ねることが、
とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。

イチロー

その「小さなこと」が何のことかは、人それぞれだ。野球かもしれないし、バレーかもしれない、音楽かもしれないし、学習かもしれない。
その何かに対して、一歩ずつ近づいていくしか方法はない、と努力の天才は言っている。結果を残してきた人の言葉だけに、信ぴょう性は高い。

自分は、その「小さなこと」を三角形の1つの角度のようなものだと考えている。三角形の角度は30°とか60°とかだけど、今は1°という角度を想像してみてほしい。
全然角度がなくて、まったく高さが変わらない三角形だ。でも、その底辺の長さが1mになったら?もっと進んで、10mや100mとなったら?たとえ1°の角度といっても、100mまでいけば相当な高さがその三角形にも出てきているはずだ。

人間、なかなか急激な変化をするのは難しい。少しの間はできても、急な変化はすぐに戻ってしまう。まるでダイエットのように(笑)
だからこそ、少しずつ・・・1°の変化を続けていく。そしてそれを、積み重ねる。すぐには変化が見えなくても、確実に変化は起こってくるはずだ。まるで1つの角が1°の三角形のように。

野球の名監督と言われた野村監督もこう言う。「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」と。辛かったり苦しかったりする場面で、ふっと乗り切れる人もいれば、流れに飲み込まれる人もいる。その差は何か?それはきっとちょっとした差…1°をどれだけ積み上げられたか、かもしれない。

今、部活や学習で、少しずつでも積み重ねができているかな。積み重ねるものは、人によって違っていい。「自分はこれ」というものを、こつこつとやっていこう。

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