名著はやはり名著。
「嫌われる勇気」は本でも買い、オーディオブックでも買ってしまった。
特に幸せになる勇気は青年が教師になって苦悩する話でもあるので、教師としては読んでおく価値がある。
生徒は比較的小説をメインで読むので、こういった本の紹介もすると通信の意味も出る、気がする。
「これからどうするか」を問うアドラー心理学
自分は心理学が好きで、こういう本も読むことがある。
そのうちの2冊が、ミリオンセラーにもなった「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」だ。
今まで心理学で有名なのはユングとフロイトの2人で、アドラーはあまり知られていなかった。
数年前に「嫌われる勇気」で脚光を浴びてドラマにもなり、一躍有名になったが知っているだろうか。
この本には、悩める「青年」とそれに応える「哲人」しか登場しないが、アドラー心理学をわかりやすく解説してくれる哲人の言葉に納得することが多い。
その中から、ついグチを言いたくなったときの考え方について紹介。
2冊目になる「幸せになる勇気」の話の中で、多くの悩み相談をしてきた哲人が、相談の対処法に使っている三角柱の話をする。
三角柱の側面には「悪いあの人」と書かれている。
もう1つには「かわいそうな私」、また1つには「これからどうするか」と書いてある。
悩み相談のほとんどは、「悪いあの人」と「かわいそうな私」に終始するそうだ。
ただ、哲人はこう言う。
我々が語るべきことは、ここにはないのです。あなたがどんなに「悪いあの人」について同意を求め、「かわいそうな私」を訴えようと、そしてそれを聞いてくれる人がいようと、一時のなぐさめにはなりえても、本質の解決にはつながらない。
「幸せになる勇気」 岸見一郎、古賀史健 著
冷たく聞こえるかもしれないが、哲人はたぶん『「悪いあの人」や「かわいそうな私」についてグダグダ言ってても意味ないじゃん』と言いたいのだと思う。
そこで焦点を当てるのが、三角柱の3つ目の側面である「これからどうするか」。
感情を出したあと、「あなたはこの三角柱のどれについて話したいですか?」と哲人が尋ねると、
ほとんどの相談者は三角柱の「これからどうするか」を選ぶそうだ。
自分の運命を作り出していくのは、いつだって自分自身の「これからどうしていきたいか」という想いである…というのが、「幸せになる勇気」の後半の話。
誰だって、グチを言いたくなることがある。
つい「悪いアイツ」の話をしたくなったり、「自分がいかにかわいそうか」について言いたくなる時もあるだろう。
でもそれが一通り終わったら、前を見て「これから」について考え行動していくことが、次に進むコツなのではないかな、と学んだ。
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