学級経営のコツ ~「なんで先生はいいんですか?」~

この質問をされたときにどう答えるか

「先生だから」という答えが一番ナンセンスという話。

よくあるのが防寒着。

冬に差し掛かかって肌寒くなってきたころ、教師は我先に防寒着を着ます。

自分が着る分には何も言わないのに、生徒が着るのには許可が必要。

冬なんだから、大人が寒ければ生徒も寒い。ここで生徒からの一言、

「なんで先生はいいんですか?」

ごもっともです。そして、あなたは何と答えますか?

まずこの質問を生徒にさせない環境作りが先

生徒を丸め込んじゃだめですよ。変わるのは教師です。

それはこの質問が出るような状況を、教師が作ってしまっているからです。

変えるべきは、主に以下の2点でしょうか。

①教師の服装に注意する

生徒は制服なのに、先生はジャージでOK。これはなぜでしょうか。

というか、本来は授業を受けることがメインであり、格好は二の次なはずです。

その授業が快適に受けられるなら、どんな格好でもいいと思うのですが…。話がそれました。

少なくとも、生徒に制服でと話すのであれば、教師もそれに合わせた格好をすべきでしょう。

スラックス的なパンツに、シャツ的なもの。これだけのことです。

もし「大人だから/先生だから」と答えてしまう人は、決定的に生徒視点が足りません。

保護者がするように子供は行動する。
教師がするように生徒は行動する。

この理屈を理解できないと、学級経営の一角は最初から崩れているようなものです。

②生徒の環境作り

これは学校全体の話になるので、頭の固い人が上にいると変えるのは難しいかもしれません。

単純な話、暑いなら体操服になればいいし、寒いなら着込めばいいだけです。

これを生徒指導主事、生徒指導部、学年主任、生徒会、役職を巻き込んで変えていきたいところです。

そうすれば、上の質問が出てくることはありません。生徒にも選択の自由があるわけなので。

これが難しいようなら、まずは一部に切り込んでいきましょう。

体育のあとは制服なしでもOK、何℃以下は防寒着OKなど。

前例を作ってそこから地道に一歩ずつ変えましょう。特に校長が変わったタイミングは逃さない。

他にも質問されそうなものはたくさんある・・・だからイメトレする

自分は新任のころ、「生徒にこんな質問されたらどうするか、イメトレしておけ」と言われました。

保健室登校が多かった時期、「なんで保健室じゃダメなの」

クーラーが設置されていない時代、「なんで職員室だけクーラーついてるの」

水筒の中身の話題が出て、「なんで先生は学校でコーヒー飲んでるの」

女性の先生を見て、「なんで先生は化粧をしていいの」

外部活の顧問に対して、「なんで顧問の先生はグラサンしていいの」

パッと質問されても、きっと言いよどむことでしょう。

だからこそ、「自分がこんな質問をされたら、なんて答えるか」をイメトレしておきます。
(まあそれ以前に、生徒との関係ができていたらこんな部分はスルーされるかもしれませんが)

一度自分なりの答えが出ていれば、その後一生使えるし、応用も利くようになります。

自分だと、「なるほどね、そりゃそうだよね。でもそれってさ…」と
前置きをして、その間に考えます。今までの訓練の成果だと感じます。

大人目線で答えるしかない質問もありますが、そこに生徒目線を忘れないでほしいです。

上の5つの質問に、解答例はつけません。自分なりに考えてみてください。

まとめ 生徒視点を忘れない

結局は、教師に生徒の目線があるかどうかです。

別に生徒も本気でなんとかしてやろうとは思っていません。

先生が職員室でコーヒーを飲もうが何だろうが、どっちでもいいからです。

ただ、同じ学校にいて、生徒と教師の差は分かりつつ、納得がいかないからこそ出る質問なはずです。

なぜ生徒だからダメなのか?なぜ先生だからいいのか?

その視点をもっていれば不自然な部分にも気づけるし、変えていこうとするはずです。

「先生だからいいんだ」とドヤ顔で言うような先生には、なりたくないものです。

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